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「高齢だから賃貸は難しい」と諦めていませんか?
60代で一人暮らしを始めようとすると、こんな壁にぶつかることがあります。
「年齢を理由に民間の賃貸を断られた」「保証人を頼める人がいない」「年金収入だけで審査が通るか不安」——。
そんな方に知っていただきたいのがUR賃貸住宅です。国(独立行政法人都市再生機構)が運営するUR賃貸は、保証人不要・礼金なし・高齢者向けの割引制度ありと、シニアの一人暮らしにとってメリットの多い住まいです。
★私自身はUR賃貸に住んだ経験はないのですが、60代の住まい選びについて調べる中で「これは知らないと損する制度だ」と感じ、この記事にまとめました。年金収入のみでも入居できるケースがあること、礼金・仲介手数料がゼロなこと——これらは多くの方がご存じないまま民間賃貸で苦労されているように思います。
この記事では、60代の一人暮らしを検討している方に向けて、UR賃貸のメリット・デメリット・入居条件・使える制度を丁寧に解説します。「自分は入れるのか?」「実際にいくらかかるのか?」が具体的にわかるよう構成しました。
UR賃貸とはどんな住まい?まず基本を確認
UR賃貸住宅は、独立行政法人都市再生機構(通称:UR都市機構)が管理・運営する公的な賃貸住宅です。全国に約70万戸以上(主に都市部)があり、一人暮らし向けから家族向けまで幅広い間取りが揃っています。
民間の賃貸と大きく違うのは、礼金なし・仲介手数料なし・保証人不要という3つの特徴です。さらに高齢者向けの特別制度が用意されており、60代以上の一人暮らしにとって選択肢として検討する価値があります。
ただし、すべての物件がシニアに最適というわけではありません。メリットとデメリットをしっかり把握したうえで検討することが大切です。
参考:UR都市機構 公式サイト https://www.ur-net.go.jp/
60代一人暮らしにとってのUR賃貸のメリット

保証人・保証会社が不要
民間の賃貸物件では、保証人または保証会社(月額家賃の0.5〜1ヶ月分程度の手数料が目安)が必要なケースがほとんどです。高齢になると「保証人を頼める親族がいない」「保証会社の審査が通るか不安」という方も少なくありません。
UR賃貸は保証人も保証会社も不要です。この点は、60代一人暮らしにとって大きな安心材料になります。
礼金・仲介手数料がゼロで初期費用を抑えられる
民間賃貸では一般的に礼金(家賃1〜2ヶ月分が目安)と仲介手数料(家賃1ヶ月分+消費税が上限)がかかります。URではこれらが不要なため、同じ家賃の民間物件と比べて初期費用を数十万円単位で抑えられるケースがあります。
敷金は物件によって異なりますが2ヶ月分が目安です(1ヶ月の物件もあります)。退去時に問題がなければ返還されます。
更新料がかからず長く住みやすい
民間賃貸では2年ごとの更新時に更新料(家賃1〜2ヶ月分が目安)が発生することがあります。UR賃貸は更新料がなく、長期間住むほどトータルコストを抑えやすくなります。
老後の住まいとして「10年・20年と腰を落ち着けて住みたい」という方に向いています。
高齢者向けの入居条件の特例がある
通常のUR賃貸の入居条件は「月収が家賃の4倍以上」ですが、60歳以上の方には特例があります。収入が基準の2分の1に満たない場合でも、3親等以内の親族に一定の収入または貯蓄があれば申し込みができます。
また、年金収入のみの方でも、家賃の100倍以上の貯蓄(例:家賃7万円なら700万円)があれば入居審査をクリアできる場合があります。さらに1年分の家賃(+共益費)を前払いする方法もあります。
高齢者向け優良賃貸住宅でバリアフリーの住まいに入れる
URには「高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)」という特別な住宅があります。主な特徴は以下の通りです(物件によって異なります)。
- 床の段差を解消したバリアフリー設計
- 手すりの設置(浴室・トイレ・廊下など)
- 緊急通報装置などのセキュリティシステム
- 生活援助員による生活支援(一部物件)
入居条件は満60歳以上の単身者(または60歳以上の方が含まれる世帯)で、所得が一定以下の場合は家賃の軽減措置を受けられます(世帯の合計所得月額が15万8,000円以下が目安。詳しい条件はUR都市機構の窓口でご確認ください)。
参考:UR都市機構「高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)」https://www.ur-net.go.jp/chintai/senior/
近居割で家賃が最大20%割引になることも
子どもや親族と「近くに住みたいが一緒は難しい」という場合、近居割制度を使うことで5年間、家賃が5〜最大20%割引になる場合があります(条件あり。詳細はUR公式サイトまたは窓口で確認してください)。
管理体制がしっかりしていて安心
URは公的な住宅のため、清掃スタッフや管理担当者が常駐しており、建物の維持管理がしっかりしています。民間の小規模アパートと比べて、共用部分の清潔さや設備の整備状況が安定している傾向があります。
UR賃貸のデメリットも正直に確認しておきましょう
家賃が民間物件より高めなことがある
URは礼金・仲介手数料なしの分、毎月の家賃が近隣の民間物件より高めに設定されているケースがあります。初期費用は抑えられますが、長期的なトータルコストで比較することが大切です。
都市部中心で地方には少ない
UR賃貸は主に首都圏・近畿圏・中部圏などの都市部に集中しており、地方には物件が少ない傾向があります。地方在住の方や、地方への移住を検討している方には選択肢が限られることがあります。
築年数が古い物件も多い
URの物件には築30〜40年以上の団地も多く、エレベーターがない棟や設備が古めの部屋もあります。バリアフリー設計を求める場合は、「高優賃」または平成10年(1998年)以降の建築が目安とされています。物件ごとに状況が異なるため、内見での確認が重要です。
一人暮らし向けの小さめ物件が少ない
URは元々ファミリー向けに建てられた物件が多く、1Kや1Rなどの単身向け小型物件の数は限られます。一人暮らしの場合、1LDKや2DKなどやや広めの間取りになることも多く、その分家賃が高くなる傾向があります。
家賃の値引き交渉はできない
民間賃貸と違い、URの家賃は法律に基づいて定められているため、個別の値引き交渉はできません。ただし、近居割・フリーレントなどの割引制度の活用は可能です。
入居条件をわかりやすく整理|年金生活でも入れる?
60代でUR賃貸に入居する際の主な条件を整理します。
通常の収入・貯蓄条件
| 条件の種類 | 内容(目安) |
|---|---|
| 収入による場合 | 月収が家賃の4倍以上(例:家賃7万円→月収28万円以上) |
| 貯蓄による場合 | 家賃の100倍以上の貯蓄(例:家賃7万円→700万円以上) |
| 前払いによる場合 | 1年分の家賃+共益費を一括前払い |
60歳以上の特例
- 収入が基準の2分の1に満たない場合でも、3親等以内の親族に一定の収入または貯蓄があれば申し込み可能
- 年金収入のみでも、上記の貯蓄基準または前払い制度を使って入居できるケースがあります
注意:条件の詳細は物件や地域によって異なります。必ずUR都市機構の公式サイトまたは窓口で最新情報をご確認ください。
UR都市機構 公式サイト:https://www.ur-net.go.jp/
入居相談窓口・お問い合わせ:https://www.ur-net.go.jp/site/support/chintai.html
UR賃貸vs民間賃貸|初期費用の比較シミュレーション

「家賃は少し高くても、初期費用で元が取れるのか?」という疑問に答えるため、簡単なシミュレーションで比較してみましょう。あくまで目安です。
家賃7万円の物件に5年間住んだ場合(目安)
| 費用項目 | UR賃貸 | 民間賃貸(一般的な例) |
|---|---|---|
| 礼金 | 0円 | 約70,000〜140,000円 |
| 仲介手数料 | 0円 | 約77,000円(家賃1ヶ月+税) |
| 敷金 | 約140,000円(2ヶ月目安) | 約140,000円(2ヶ月目安) |
| 保証会社費用 | 0円 | 約35,000〜70,000円 |
| 更新料(2年ごと・2回) | 0円 | 約140,000〜280,000円 |
| 初期+更新費用合計 | 約140,000円 | 約462,000〜707,000円 |
同じ家賃7万円の場合、5年間でURの方が約30〜57万円程度のコスト差が生じる可能性があります。月換算すると毎月5,000〜9,500円の差になる計算です。長く住むほどURの割安感が出やすいといえます(個別の物件・条件によって大きく異なります)。
UR賃貸での生活費はどのくらい?
UR賃貸に入居した場合の毎月の生活費の目安を見てみましょう。あくまで一例です。
| 費目 | 月額(目安) |
|---|---|
| 家賃(1LDK・地域による) | 約6〜10万円(東京・大阪などではさらに高い場合も) |
| 共益費 | 約3,000〜8,000円 |
| 食費 | 約35,000〜40,000円 |
| 光熱・水道 | 約14,000円 |
| 通信費 | 約10,000円 |
| 医療・日用品・その他 | 約25,000円 |
| 合計(目安) | 約15〜19万円前後 |
家賃の水準によって大きく変わりますが、食費・通信費などの生活費を上手に整えることで、年金収入との差を縮めることができます。
食費は「自炊+宅配食の使い分け」で負担を減らす
UR賃貸の団地には、敷地内や近隣にスーパーがあるケースが多く、買い物環境は比較的整っています。ただし、60代になると「毎日の料理がしんどい」と感じる日が増えてくることも少なくありません。
疲れた日や体調が優れない日に宅配食を1食取り入れるだけで、外食やコンビニに頼るより食費も手間も安定しやすくなります。1食500〜800円前後(サービスにより異なります。送料を含めた実質コストで比較してください)で栄養バランスのとれた食事が簡単に食べられます。食材ロスが減るうえ、外食やコンビニ利用も減るため、トータルの食費が安定しやすくなります。
「しんどいな」「一人分作るのが面倒だな」と感じる頻度が増えてきたときが、宅配食を試すちょうどいいタイミングです。
【おすすめ】
- nosh(ナッシュ):管理栄養士監修の冷凍宅配弁当。電子レンジで温めるだけ。糖質・塩分に配慮したメニューが充実。
- ワタミの宅食:毎日配達タイプ。やわらかいおかず中心でシニア世代に人気。
- 三ツ星ファーム:コース制の冷凍宅配食。カロリー・塩分を調整したメニューで健康管理も安心。
60代一人暮らしでは、「毎日自炊しなくてもいい日」を作れるだけで、生活の負担が大きく減ります。まずは週2〜3回、宅配食を試してみることをおすすめします。
UR賃貸が60代一人暮らしに向いている人・向いていない人
向いている人
- 民間賃貸で年齢を理由に断られた経験がある
- 保証人を頼める人がいない
- 長く同じ場所に住み続けたい
- 更新料などの余分な費用をなくしたい
- バリアフリーの住まいを探している
- 子どもや親族の近くに住みたい(近居割を活用したい)
向いていない人
- 家賃をできるだけ安く抑えたい(民間の格安物件の方が安いケースも)
- 地方在住で近くにUR物件がない
- こじんまりした1K・1Rの部屋に住みたい
- 収入・貯蓄ともに基準を満たすのが難しい
失敗しないUR物件の選び方|内見チェックリスト

UR賃貸への入居を決める前に、以下のポイントを内見時に必ず確認しましょう。後悔しない住まい選びのために大切なことです。
エレベーターの有無と階数
URの団地は5階建てでエレベーターなし、という物件が少なくありません。今は問題なくても、年齢を重ねると階段が大きな負担になります。エレベーター付き・低層階を優先して探すことをおすすめします。
バリアフリーの状況
「高優賃」でなくても、一般のUR物件に安全手すりを後から設置申請できる場合があります。内見時に「手すりの設置は可能か」をUR担当者に確認しておくと安心です。
周辺環境(スーパー・医療機関・交通)
徒歩圏内にスーパーがあるか、かかりつけ医や病院が近いか、バスや電車のアクセスはどうかを現地で確認しましょう。特に車を持たない場合、生活動線が重要になります。
日当たり・通気性
内見は午前中と午後の2回できるとベストです。難しい場合は、棟の向き・周囲の建物との距離を確認しましょう。
共用部分の清潔さ・住人の雰囲気
エントランス・エレベーター・廊下の清潔さは、管理状況のバロメーターになります。また、ゴミ置き場や掲示板の状態も参考になります。
よくある質問(Q&A)
Q:年金収入だけでもUR賃貸に入れますか?
A:入居できるケースがあります。年金収入が家賃の4倍に満たない場合でも、家賃の100倍以上の貯蓄がある場合や、1年分の家賃+共益費を前払いできる場合は入居審査をクリアできる可能性があります。また60歳以上の特例として、3親等以内の親族に一定の収入・貯蓄があれば申し込み可能です。詳しくはUR都市機構の窓口にご相談ください。
Q:民間賃貸で断られましたが、URなら入れますか?
A:UR賃貸には年齢による入居制限がなく、保証人も不要です。民間賃貸で年齢や保証人の問題で断られた方でも、収入・貯蓄の条件を満たせば入居できる可能性があります。
Q:高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)はどこで探せますか?
A:UR都市機構の公式サイト(https://www.ur-net.go.jp/chintai/senior/)で「高齢者向け優良賃貸住宅」のフィルターをかけて検索できます。東京都・大阪府など一部地域に集中しています。
Q:UR賃貸はペット可の物件がありますか?
A:一部の物件でペット可のものがあります。ただし条件(種類・頭数・体重など)が物件ごとに異なるため、必ず事前にUR窓口で確認が必要です。
Q:入居後に介護が必要になったらどうなりますか?
A:UR賃貸の契約はご本人が継続する形が基本です。介護状態になった場合の対応(施設への移転など)については、事前に家族や地域の包括支援センターに相談しておくことをおすすめします。URの高優賃物件には生活援助員が対応してくれる物件もあります。
問い合わせ・申し込みの流れ
今日〜今週:公式サイトで物件を検索する
UR都市機構の公式サイト(https://www.ur-net.go.jp/)で、希望エリア・間取り・家賃で物件を絞り込めます。「高齢者向け優良賃貸住宅」でフィルタリングするとバリアフリー対応物件を効率よく探せます。
今週中:近くのUR窓口またはセンターに相談する
電話やオンラインでの相談も可能ですが、条件の確認や制度の詳細については直接窓口で相談するのが確実です。「60歳以上の特例」「高優賃の家賃軽減措置」などの適用条件を確認しましょう。
お問い合わせ先:https://www.ur-net.go.jp/site/support/chintai.html
1ヶ月以内:気になる物件を内見する
URは先着順の場合が多く、人気物件はすぐに埋まることがあります。候補が見つかったら早めに内見の予約を入れましょう。エレベーターの有無・バリアフリーの状況・周辺のスーパーや医療機関の場所も確認しておくと安心です。
まとめ|UR賃貸は60代一人暮らしの有力な選択肢
UR賃貸について、ここまで整理してきました。
- 保証人不要・礼金なし・仲介手数料なしで初期費用を大幅に抑えられる
- 民間賃貸と比べると5年間で30〜57万円程度のコスト差が出るケースも
- 60歳以上の収入特例があり、年金収入のみでも入居できるケースがある
- 高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)でバリアフリーの住まいと家賃軽減が使える可能性がある
- デメリットとして家賃の高さ・都市部中心・一人暮らし向け物件の少なさがある
- 向いているかどうかは自分の収入・貯蓄・希望エリアによって異なる
「民間賃貸では難しいかも」と感じている方でも、UR賃貸なら選択肢が広がる可能性があります。まずは公式サイト(https://www.ur-net.go.jp/)で希望エリアの物件を検索し、窓口に相談してみることから始めてみてください。